入社したての若者と一緒に仕事をしていて、すごい自信家の割には仕事ができない。
こんな教育係の嘆きが聞こえてきます。
根拠のない自信に満ちている若者は「俺はその気になれば何でもできる」と考えています。
しかし、実際に仕事の上で大きな成果を上げることは、ほとんど無いのが実際のところ。
仕事で成果を上げることができなければ「ちょっとまずいかな」と考えるのが普通です。
でも、プライドだけはかなり高いものを持っているので、現状が理解できません。
今回は、根拠のない自信に満ちている若者について考えてみました。
根拠のない自信を持っている若者!その特徴と扱い方
根拠のない自信を持っている若者の特徴
プライドが高い
根拠のない自信を持っている若者は、小さい頃から褒められて成長しています。
自分の頭の中には、会社で優秀だと認められる人間だと言う考えしかありません。
夢を持つことが大事と言われながら育ち、就職活動では自分のキャリアの中で行動します。
いざ社会に出て会社の仕事を始めると、自分の頭の中のキャリアと現実の仕事とのギャップが出て来るのです。
実際の仕事ができるかどうかではなく、自分はできる人間だという考えに入っていきます。
自分の考えと現実との差が大きければ、その場から逃げ出すことを考え始め、「ここでは俺の望んだ仕事はできない」と考えて、最悪、退職を模索し始めます。
最近は入社半年ほどで転職する若者が増えています。
根拠のない自信を持っている若者のプライドの高さと、現実のギャップが大きければなおさら、そんな若者が増えていくのでしょう。
自分の能力に自信を持っている
根拠のない自信を持っている若者は、自分の能力に絶対的な自信を持っています。
今までの人生で失敗した経験をしていないからです。
自分は意識が高い人間だと考え、人からどう見られているかはほとんど考えることはありません。
人は自分をよく見てくれるのが当然との考えがあるからです。
仕事に失敗しても、それは自分の力が足りなかったとは考えずに、周りの人間のせいにしてしまい嫌われるということを繰り返します。
周りからの信頼を失って、仕事をさせてもらえなくなることになります。
その結果、若いときから窓際族の一員となってしまうのです。
無理と思われる仕事にも挑戦する
根拠のない自信を持っている若者は、夢を持っています。
先輩が「無理だよ」というような仕事にも果敢に挑戦します。
やってみて失敗することのほうが多いのは確かですが、意外に成功してしまうこともあります。
特に若者が強いIT関係では、夢を求める若者が企業を引っ張っていくこともあるのです。
成功した時は当然評価されて当たり前です。
問題は、失敗した場合です。
自分の能力を過大評価しているので、実際の評価とのギャップが生まれ、それが不満に結びつきます。
それが簡単に退職へ結びついてしまうのも、根拠のない自信を持っている若者の特徴です。
自分の現状の評価ができない
根拠のない自信を持っている若者は、自分の能力を過大評価しているのが普通です。
仕事をしても人より成功することができると思っているのです。
実際は、根拠のない自信を持っている若者の方が仕事ができず、その意識もないのです。
自信を持っていても実際の仕事はミスが多く、周りに迷惑をかけていてもその考えもありません。
心理学でもその答えは出ていて、人間はもともと自分の能力を過信してしまう傾向がある動物なのです。
その傾向は、能力が低い人ほど高いのです。
目標設定のレベルが低すぎる
根拠のない自信を持っている若者の目標設定が低いことも上げられます。
仕事では高い目標設定で失敗されるより、目標設定を低くして成功させるようなことが多くなります。
ちょっと手を伸ばせば実行できる目標設定が多くなると、成功例が多くなり褒められることも多くなります。
根拠のない自信を持っている若者は、それが当然と思ってしまい、自分は優秀だと思ってしまうのです。
このような状態が続いていると、ますます自分の評価が低いにもかかわらず、自分だけ優秀だと思いこむのです。
根拠のない自信を持っている若者の扱い方
能力は褒めない
根拠のない自信を持っている若者を褒めるときには注意が必要です。
このような若者は、小さい頃からよくできる子供として、能力を褒められて育っています。
仕事でも、この能力を褒めることが多く「さすが、よくできるね」とか「素晴らしい能力があるね」と褒めることがあるでしょう。
でも、この能力を褒めるのは、根拠のない自信を持っている若者の考えに、マイナスの思考を植え込んでしまうのです。
能力の高さを褒められると、その評価を下げることに恐怖を覚え、新しい挑戦をしなくなってしまうのです。
目標の設定を低くするようになり、仕事が向上しなくなってしまいます。
能力を低く判断されると、自分の評価を守ろうとして、無意識に反発するようになってしまいます。
それが自分の感覚と相手の評価のギャップが生まれ、反発してしまうことになるのです。
努力を褒める
努力を褒めると自分の意志で仕事を変えることができるし、成果も出せると考えるようになります。
仕事がうまく行かなかったときでも、もう少し努力すればよかったと考えることができ、考え方も代わってきます。
能力ではなく、努力の過程でどの様に仕事を理解しているのか、それをわからせるのが一番の近道です。
競争相手をわからせる
根拠のない自信を持っている若者の、会社の人事評価との考えの違いが反発の理由になっていることがあります。
それは、若者の自分の仕事を成し遂げればそれで会社が評価してくれるという勘違いから来ています。
会社の人事評価は、本人ができた仕事で評価されることではなく、周りの人間と比べてどれだけできたか。
この事がわかっていないために、自分の仕事の出来しか考えないのです。
競争相手をわからせることで、自分の仕事より進んだ仕事をしている周りの人が、ライバルであることがわかってきます。
そのライバルに負けないためには、もっと努力しなければと思うになります。
その様に、自分だけの評価ではなく、ライバルとの比較で評価することがとても大事だということです。
まとめ
根拠のない自信を持っている若者!その特徴と扱い方を紹介しました。
根拠のない自信を持っている若者は、毎年入社してくる若者の中に必ず混じっています。
その若者の自信をうまく使えるようにするのが、先輩の仕事になります。
根拠のない自信を持っている若者の特徴
・プライドが高い
・自分の能力に自信を持っている
・無理と思われる仕事にも挑戦する
・自分の現状の評価ができない
・目標設定のレベルが低すぎる
根拠のない自信を持っている若者の扱い方
・能力は褒めない
・努力を褒める
・競争相手をわからせる
自信過剰で仕事ができないと頭から決めつけて、せっかくの若者を潰してしまっては勿体ないです。
根拠のない自信を持っている若者は、扱い方が面倒な場合も多いですが、使い方によっては強い戦力にもなります。
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